KRC OB Cue 1992 第7章

第7章 昭和51年~54年卒業生

K・R・Cとは…。

よく「放送部とは、何をしている部か。」と聞かれますが、これは我々部員にとっては、非常に情けない質問なのです。 たしかに、放送部には、運動部のように、総体、インターハイなどのよく知れ渡った大会こそありませんが、年に1回のNHKの主催するコンテストをはじめ、民間放送などのも含めて、年に2、3回はコンテストに番組を出品するのです。 番組といっても、長いものでは3ヵ月もかかって、完成するのです。 だから、1年の半分位は、コンテストに費やしているのです。

放送部の活動はそれだけではありません。 体育大会の放送係や仮装などのバック・ミュージックの録音などは、全部放送部の仕事なのです。 また、この忙しさを理由に、時々すっぽかすことがあるのですが、昼食時に流れている番組、あれも放送部製作です。 その他、ときどきではありますが、各部のための録音もします。

以上でおわかりの事と思いますが、放送部とは、非常に忙しい部なのです。 しかし、暇な時には、部室でギターを弾いたり、歌ったり・・・。 楽しい部です。 この3年間をふり返ってみますと、県大会では番組部門1位。 アナウンス部門上位入賞者2名、47年は番組で3位。 アナウンスで2位(全国大会出場)。 48年は番組で3位と輝かしい成績をあげていますが、残念ながら今年はふるいませんでした。 来年は頑張ります。


文化祭から学んだこと

文化祭は放送部にとって、大きな行事です。 今年も、フォークコンサートとディスクジョッキーを行ないました。 部内の機械はもちろん、部外からも借りてこなければならないほど大規模な機材がいるのです。 アナウンサー達も、どのようにして楽しくやっていこうかと頭を痛めたようでした。 もともと放送は芸術性をもつものです。 日常は全校生徒の聴覚だけ対象にしますが、文化祭には、視覚の芸術家でもなくてはならないわけで、学校放送の意義を痛感しました。 放送はあくまでも相手に聞いてもらう一方的なものですから、もっと積極的に我々の仕事をすすめるべきだと思ったのです。 しかし、まだまだ問題点も残されています。 文化祭では、進行の段階にも放送部の主体性をこわさず、一般生徒にどれだけ参加してもらうことができるかということです。 例えば流行歌をという一般生徒の声と先生方との意見の板ばさみになるという放送部の立場の問題もあります。 文化祭では生徒の反応がよくわかります。

今回はまずまずの成功でしたが、少し生徒の関心が薄かったように思われます。 それはややマンネリ化したこともありますが、一般生徒の意見を取り入れ高校の文化祭として生徒会のテーマに沿って自ら創造することのむずかしさでした。 それは、日常の番組製作や放送にもあてはまることだと思います。 新しい変化が必要であると思います。


こんにちは、KRCです。

みなさんこんにちは!

みなさんは、毎週、月曜日から金曜日までのお昼の番組のことはご存知ですね。 月曜日はミニミニジョッキー、火曜日と木曜日はミュージックライブラリー、水曜日はおしゃべりタイムKRC、そして金曜日はドキュメント北高となっています。 その放送部が、文化祭では、フォークコンサートとディスクジョッキーをやったのです。

あなたも、あの素敵なギターの響きに誘われて、4階まで一気にかけ昇ってきたんじゃありませんか? 拓郎や陽水顔負けのギターテクニックや美声で、あなたを魅了したにちがいありません。 全校15のグループが参加して、それぞれ20分という短い時間でしたが、日頃の練習の成果を十分に発揮してもらってすばらしいコンサートになりました。 来年はあなたが出場してみませんか。 隣の教室では、ディスクジョッキーが行なわれていたんですよ。 KRCのアナウンサーが、イントロあてクイズや、みなさんからのリクエストに答えるなど、ひとりひとりのキャラクターをいかし、楽しいおしゃべりと共に過ごしました。

普段は声だけのアナウンサーたち、みなさんを目の前にしてのおしゃべりに、初めは少しとまどいがちでしたが、このような催しを通して、よりいっそうみなさんとのつながりを深めることができたのではないかと思っています。


放送台本「生きる」… 私たちの生きがいを考える (NHK高校放送コンテスト)

(インタビュー) I1 今の生活は楽しいですか、満足していますか?

楽しくない。満足していない。うちこめるものがない。親がうるさい。眠る時間が少ない。

(ナレーション) N1 愛媛県立松山北高等学校 放送部制作 報道番組

(テーマミュージック) TM 巴里にひとり「ポールモーリア グランドオーケストラ」 (FADE・OUT) (MIX)

N2 今の高校生は毎日をどのように生活しているのでしょうか。 (BGM GAIM UP→FADE OUT)

N3 時間に追われている高校生、今もし、その時間とお金があったとしたらどうでしょう。

I2 時間とお金があったら何をしますか?

旅行したい。北海道に行きたい。月へ行ってみたい。レコードを買いたい。たくさん寝たい。

N4 自分自身の自由な時間を持ちたい。つまり束縛された毎日から解放されたい。そう思って高校生は生きています。

I4 あなたにとって生きがいとは何でしょうか?

自分の好きなことをする事。寝る事です。むつかしいね。そんな事、考えたことありません。わからないですね。

座談会 番組を作ってみたけれど、やはりこうなるのかなあ。 今の高校生は何となく生きてる!!って感じがするようだ。 毎日、同じ事のくり返しだけだね。 今の高校生が三無主義とか四無主義って言われるのは、そんな所からなんだね。 生きがいっていったい何だろう。 あまり考えた事なかったみたいだね。 よくわからないけど、生きる目標じゃないだろうか。 もっと深い意味があるのだろうけど、とにかく、それは自分で見つけていくものなんだ。 そして自分の手でつかまなくてはいけないんじゃないのかなあ。 (TM CROSS・FADE)

N4 ある高校生は、自分のやりたい事をするのが生きがいだと言う。 しかし、それが本当の生きがいだろうか。 そして多くの高校生は、それを答える事ができない。 確かにむつかしい事かもしれません。 しかし、私達が生きていくうえで生きがいは大切なものではないのでしょうか。 生きがいは、人それぞれ違うけれど、それは、きっと自分が見つけ出していくものなのでしょう。 そして、たとえ苦しくても逃げてはいけない。 毎日を無駄にしてはいけない。決して…。 (TM FADE・IN→CROSS・OUT)

N5 制作は松山北高 放送部でした。

「技術」山本、井上・「I」桐石・「N」高本、福島・「A」加藤、堀


理事前期:加藤・後期:中川・部長:清水先生

◇昼の番組 毎週月曜日から金曜日までのお昼の15分間

ディスクジョッキー 前日までに部員がテープに録音しておきます。 内容は歌の新曲紹介、リクエストの放送、あなたのメッセージ(本館の伝言板の所に設置したポストに投函されたものを)などです。 リクエストのあったレコードは工面して手に入れます。 音楽 軽音楽が主。

◇入賞作品「少女のほほえみ」

千代田テレビ電子学校主催全国高等学校放送コンクール入賞。 文芸クラブの中村さん原作の物語「少女のほほえみ」を放送部員が協力して構成録音し、初めて民間放送のコンクールに応募し、不安と期待のうちに待っていたものが入賞の朗報でした。

◇文化祭KRCスタジオ245

ディスクジョッキーの楽しいおしゃべり 音楽会 司会-体育館での催し物の司会

◇アナウンサー紹介 3年:加藤、堀・2年:田中、上松、是沢、横山

※原文のまま掲載しています。(部員の名前は、苗字のみに修正しています。)

卒業生(50音順・敬称略)

昭和51年(1976年) 江戸、大西、鈴木、松原

昭和52年(1977年) 戒田、高本、山本

昭和53年(1978年) 加藤、加藤、掘

昭和54年(1979年) 池之上、上松、寺岡、中川、三木、横山

当時の主な出来事

昭和51年(1976年) ロッキード事件

昭和52年(1977年) 王貞治選手756号本塁打記録

昭和54年(1979年) 国公立大学共通一次試験開始